12.地球一回りの旅・地中海でグリーンフラッシュを見る。
<10月5日(月) 晴れ 気温24℃ 北緯38.14℃ 時差ー7H>
昨夕、アドリア海に面するコトルから、イタリアのシチリア島に向け出港。
イタリア半島のつま先部分とシチリア島との間に位置するメッシナ海峡まで、まる一日かけて航行してきました。
午後4時、メッシナ海峡を通過すると、テレニア海に入りました。地中海のなかにあるこの海域も、ナポリ湾のベスビオス火山などの火山帯からなり、また、シチリア島のエトナ火山はヨーロッパ最大の火山でした。
その中に、古くから現在にいたるまで噴火を続け、灯台の役割を担っているリバリ諸島に属するストロンボリ島がありました。
船の目的地は、シチリア島の北西に位置するパレルモでしたが、メッシナ海峡を通過した船は、船首を北に向けて航行を始めました。
急遽、予定外のシチリア島から北に70k地点のストロンボリ島遊覧が組み込まれたようでした。数日前の航路説明会の際、事務長よりこのストロンボリ島の話を聞き、興味を持った人が多かったのでしょうか、その心情を察知した船長の計らいかと思われます。
日の入りの時刻。左手のリバリ諸島に日が落ちてきました。空気が澄んでいたためか、この日の夕焼けは、周囲の雲や海一面をオレンジ色に染めだしました。
日の入り前の一瞬の出来事です。緑色の光が輝いたように感じました。「グリーンフラッシュかな?」 と思った瞬間、近くからも「今のはグリーンフラッシュよね」 という声が聞こえてきました。
資料によると<グリーンフラッシュとは、太陽が完全に沈む直前、または昇った直後に、緑色の光が一瞬輝いたようにまたたく、非常に稀な現象。緑閃光ともいわれる。
>このグリーンフンフラッシュの現象は、過去のピースボート乗船日記で目にしていました。100日の航海で一回目にすることができるかどうかとか。運よくこの日、遭遇することができました。
しかし、残念なことに、映像に残すことはできませんでした。この場合は、沈む直前にシャツターを連続モードに切り替えておく必要があることに後から気づきました。
太陽が沈んだ後の空は、周囲のうろこ雲が刻々と色を変化させていきました。この日没後の数十分は、撮影用語でマジックアワーまたはゴールデンアワーと呼ばれて、光源となる太陽が姿を消しているため、限りなく影の無い状態が作り出される状態となり、色相がソフトで暖かく、金色に輝いて見える状態になるそうです。(Wikipedia参照)
マジックアワーの後は、噴煙を上げるストロンボリ島の周囲を一周し、シチリア島のパレルモに向かいました。