13.地球一回りの旅・シチリア島(マフィアが育った島)
< 10月6日(火) 気温 26℃ 晴れ 北緯38.14℃ 時差ー7H >
午前7時.イタリア・シチリア島の州都パレルモに入港。
パレルモは人口80万人。イタリアで5番目に大きい都市でした。
島の大きさは四国の1.4倍。地中海の中央に位置するシチリア島は、3,000年の歴史ある島ですが、今まで訪れた地中海周囲の島々と同様、東に位置する古代ギリシャ、北のローマ帝国、西からはアラブ人からの侵略を受け、さまざまな文化の入り混じった地域でした。
中世に入ってからは、フランス・スペイン・ドイツ・オーストリア・ハンガリー・イタリアなど各国の植民地化の歴史がありました。
こうした支配される歴史は、1947年イタリアのシチリア州という形で終焉しました。
しかし、シチリアの人々は自分たちはイタリア人とは思っておらず、シチリア人と思っているそうです。独特の文化を保持しているとのことでした。
左からユーロ旗・イタリア国旗・シリリア州旗
シチリア島は、マフィァの発祥の島としても有名ですが、それには、こうした歴史的背景もかかわっているという説もあります。
シチリア島の人々の間には、公権力に対する強い不信感が根付き、「公権力に頼らず、自分の力で問題を解決していく」という対応が生まれ、その役割を担ったのがマフィアのようです。
しかし、1922年にムッソリーニが政権を握った時、マフィアを徹底的に弾圧、壊滅状態にし、犯罪件数を激減させたため、一時期の勢力は弱まっており、現在は、一般市民や観光客に危害が及ぶということはないそうです。
この日の見学先は、映画「ニューパラダイスシネマ」の撮影地となったチェファイルとパレルモを選びました。
チェファイルの町は、パレルモから海岸線を東に60kほどいったところにあり、現在は避暑地になっています。
海に面する岩山の斜面には、嵐の海で助かったことを聖母に感謝するため、大聖堂が建立されていました。
大聖堂前のカフェテラス
土産物店
ここは、かっては漁村でした。
ひとりで路地裏の散策をしてみました。
そこでは、漁師さんが網のつくろいをしている光景に出会いました。
パレルモへの帰路、バスのなかから目に付いたのは、たくさんの実の付いたサボテンでした。このサボテンの実は食用で、シチリア島の特産品した。種類はウチワサボテンで洋ナシとメロンの中間のようなジューシーで甘い味。この時期の人気の果物でした。
市場では豊富な魚介や家肉類、色とりどりの野菜や果物、乾物などが並べられていました。 *ウチワサボテン→フォト左下に僅かに写っていました。
私は、お土産用にシチリア島のモディカでつくられている独特な「モディカチョコレート」を購入。このチョコレートは、材料はカカオマスと砂糖のみでできていて、夏でも溶けないチョコレートでしたが、味は一般的なチョコレートとは程遠い味でした。
ブドウは1K200円。
あまりの安さに思わず手が伸びました。
パレルモ市内では、キリストをはじめ聖書の様々な場面が
黄金のモザイクで装飾された『パラティーナ礼拝堂』
「ゴッドファーザー」の撮影に使われたこともある『マッシモ劇場』などの見学。
日没の時刻、船はフランスのマルセイユに向けて出港しました。
タグボートに引かれて港を離れるオーシャンドリーム号