ピースボート「フライト&クルーズで地球一周の旅」

2015年8月出航の第88回「ピースボート地球一周の船旅」に途中のドバイから乗船するコースを選びました。

一人参加の「88日間フライト&クルーズ・旅の記録」です。

6. 地球一周りの旅・エーゲ海で起きていること(2015年)

     <9月27日(日) 気温27度  北緯 37.02度  時差 −6H>


昨夜18時にサントリーニ島を出港した船は、今朝7時にトルコのクシャダスの港に入りました。

    

             


日本を出発する前の9月2日に、シリア難民の3歳男児の遺体が、トルコの海岸に打ち上げられた、悲惨な事故があったばかりの地域です。


シリア難民の人たちは、トルコの海岸から、すぐ近くに見える、エーゲ海に浮かぶギリシャ領の島に渡ろうとしての事故でした。


今回入港したクシャダス港の、すぐ近くにあるサモス島も、シリア難民の人たちが目指している島のひとつでした。

        

     

             後方に見えるサモス島                 


私の乗った船は、このサモス島を通過して、クシャダスの港に入港しました。



地中海に入った9/24日、船内では水先案内人講座
      「私たちの知らないエーゲ海・難民たちのストーリー」が、
中東で新聞記者として、また、現在はフリージャーナリストとし活躍を続ける、川上泰徳氏によって行われました。


川上氏は「エーゲ海は、青い海・白い浜のイメージだったが、今は悲劇の海になっている」といって、話しを進めました。


2008年にはパレスチナ難民が、ギリシャの島に渡って、海上警備兵に捕まり、海に落とされ死亡したこと。


2011年、川上氏の知人である、シリアのパレスチナ難民が、夜間トルコのイズミールから、ギリシャの島に渡ったが、15人乗りのボートに40人乗せられ、警備兵に見つかると海に飛び込ませる、という方法がとられていたこと。


         

                川上泰徳氏の新聞記事


昨年の2014年には、460人がガザからイタリアを目指したが、船が沈没。若い夫婦や子供たちが多かったこと。


こうして自国の未来を悲観して、若い人を中心に身の危険をおかしての脱出が続いている。


現在、急に新聞に取り上げられるようになったが、問題は前から存在していた。


日本は、世界5位のエネルギー大国でありながら、エネルギーの自給率は4〜5%。
そのエネルギーを中東に依存している。


現在のシリア難民は、イラク戦争に端を発している。そのイラク戦争を支持した日本は、シリア難民に貢献することは大事なことではないか。


国民一人ひとりが声を上げるべきではないか。政府が、政府が、といっている場合ではない。
         
日本が対応しないのはなぜなのか?の理由として考えられることとして 、
*慣れていない。 
*危機感がない。 
*遠い国のため。
などが挙げられました。


しかし、「難民は、国が負担しなければならない人道的行為です」と川上氏は締めくくられました。


帰国して、日本のシリア難民への対応の記事を探したところ、10月6日付けで『シリア難民問題金だけ支援、入国はNO、 鎖国日本』との記事が目に留まりました。


        



青い海・エーゲ海 

   


次回はトルコのギリシャ文明の地、古代都市エフェソスを廻ります。


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